私がイシダイ釣りに通うのは、高知県西南部の【柏島】 全国屈指の石鯛釣り場と言われています。
今年の春シーズン序盤のホーム周辺は、黒潮の離岸の影響なのか、いまいちパッとしない状況が続いていました。さらに4月中旬に発生した台風の影響で、太平洋側の磯ではまともに釣りが出来ない状態。やっと海が落ち着き、釣行できたのは5月3日のことでした。
当日の状況は、前日から流れ始めた早い上り潮(満ち引きの上げ下げではなく、何日間も一方通行の可能性がある潮流)、水温は数日前に20℃台に達したはずなのに、上り潮の影響なのか18.5℃位まで低下していました。
早朝5:00 いつも通りに井上渡船に乗り込みます。今日の磯廻りは幸島、磯は船長に指示された【ヒナダン】に渡礁。天候は晴れでしたが、日が昇ると北西風が強く吹き始めました。
今回も使用するのは、発売当初から注目していた石師魂の【宙釣りゴムテンビン】。しかし、店頭では売切れ、ネットショッピングでは入荷待ちの表示。やっと手に入ったのは昨年の秋シーズン途中でした。
その宙釣りゴムテンビンをセットした仕掛けを作りながら気合いが入っていきます。ここ最近、パッとした釣果に恵まれていませんが、それだけに期待が高まるのです。
準備を済ませて実釣開始。
しばらく釣り人が入っていないので、エサが効いていないであろうポイントですが、潮は正面から突っかけて右に流れる本命の潮。
とりあえずは大粒赤貝の粗割を1個掛け、オモリ20号で第1投。
どんどん右に流されて行くので、着底を待たずにすぐ回収。宙釣ゴムテンビンのスナップを外し、ポケットから取り出した30号のオモリにパッと交換。
2投目は少し潮上に投入。
狙いの足元ハエ根下のカウンター15mに落ち着く。少し待つと弱々しくも良い感じの反応が手元に伝わる。回収すると素バリ。
もう一度同じ要領で3投目、すぐにアタリ。
ゴツンゴツンときて、少しずつ穂先を押さえ込んでいく。ゆっくりとついていくと一気に加速し竿が一直線になりました。
竿を起こしアワセを入れると確かな手応え。足場の滑りやすさを考慮し、ドラグを緩めにセットしておいたので、落ち着いてやり取り開始。
締め込みの感触はおそらく本イシ。
何度かドラグをズルズルと滑らしながら慌てずに浮かせる。直下のタナを越えたところでイシダイの姿が見えました。まだ準備中だった同礁の上物師の方にヘルプ頂いて無事に取込み成功。
久しぶりの良型の釣果、納得サイズのイシダイが磯に上がりました。
測ってみると64cm4.15㎏で、メスのイシダイ。お尻は赤く、お腹もかなり膨らんで抱卵もしていましたが、パンパンの少し手前という感じでした。
前日までのシケにより、何日も釣り人とエサが入っていない場所での3投目。
朝イチの薄暗い海中にイエローの【宙釣りゴムテンビン】がフォールしていくのをイシダイは見逃さなかったのだと思います。
視覚的なアピールが効果を発揮した場面だと確信しました。
まだまだこの製品を使い始めて日が浅いのですが、その他にもオモリ部分の根掛かりを外した際に、テンビン上端側の瀬ズレワイヤーの急角度のキンクが本体の柔軟さによって緩和されており、さらに寄せ玉ゴムはサルカンに食い込むことによってテンビンが裂けるのを防いでいると感じています。
追記 その3日後には、同じく柏島のムロバエ三角で57cm3.67㎏を頭に3枚の釣果を得ることができました。いよいよ乗っ込みラッシュに突入の気配です。
次回以降も石師魂シリーズを使用して、イシダイ釣りを楽しみたいと思います。
レポート/青木正博