和歌山釣連盟第16回チヌチャンピオンズカップ
4月3日和歌山県田辺磯間にて、和歌山釣連盟第16回チヌチャンピオンカップを控え、世界最大級の東日本・関東大震災が東日本に襲いかかり一時は中止も視野に入れていましたがその中でも参加者希望の会員さんがいたので開催へとふみきりました。当日役員2名は大会に参加しない予定でしたが、震災の影響もあって参加人数が例年の半分以下で29名と少ないため急遽、私を含め役員2名も参加させて頂きました。
前日は前線の通過後北西の風9mの予報で船長と相談して沖磯に上がれる磯は2か所に限定され一般客も有るので湾内のみで大会をする事になりました。当日は予想より風が吹く事なく安全に大会をスタートできる事となりました。ルールは番号札を引いた順番に船長の判断で番号の若い選手から渡船して行き、磯に上がれば番号の若い選手からポイントを選択し9時以降から磯替りは自由としました。私の番号は10番で8~10番3名がハダカへ渡船し番号の若い順からポイントを選択し私は3番クジでハダカの中央付近の沖向きのポイントを選択しました。このポイントは20m沖のシモリに潮が当たり複雑なヨレができ、チヌがよく釣れそうなポイント。
左からの横風が強いのでD・SUSⅡJ3を3ヒロでセットし、釣りを開始、横風を気にせず潮を掴んで行く優れものだがウキに反応があるのはフグ・べラ・コッパグレ、水温が上昇したのかコッパグレの活性が高く、チヌが釣れる気配が無く半分諦めかけていた時、時間は9時過ぎ、用意した撒き餌も少なく、磯替わりをするかしないか迷っていると選手の一人が船からマイクで磯替わりするかと声をかけてくれたので磯替わりを決断しました。今大会のルールでチヌの結果がない場合グレの25cm以上の総重量で行われる。
どこの磯も同じ状況だと判断し何とか25cm以上のグレを5匹キープして、向かった磯はトサカ、湾内では超1級磯と説明を受け船着き場で選手と2人並んで釣り開始、潮はゆっくり右から左へと流れウキはディーフラッツゴーサンJ3で棚は3ヒロから始め餌も取られない状況が続き、たまにウキがもぞもぞと反応し合わせるとフグの連発。時間が1時間ほど経過した頃からたまにサシエが取られ出し徐々にウキ下を詰めていくが釣れてくるのはオセン、海中をよく観察していると磯際から離れないオセンが竿1本ぐらいまで撒き餌につられて出て来ている。その沖に目をやると沖のシモリ左から船着きまで反転流を起こすような潮筋ができ、もう一人の選手は手前から潮筋を攻めているのでジャマにならないように、これはチャンスと沖のシモリ左側のヨレへ直接ウキ下1ヒロ半固定にした仕掛けと撒き餌を遠投し一瞬に合わせ仕掛けがなじむと同時にウキが一気に海中へと引き込まれ、すかさず合わせを入れると、かなりの重量感、チヌじゃ無いのかと思うほど良く引くがそのうちやり取りをしているとゴンゴンと首を振るのが竿に伝わりチヌと確信して1匹目48.5cmをゲット。
その後、潮の流れがたるみ同じポイントを攻めるが反転流の潮筋が無くなり、磯際竿1本ほどのポイントを攻めるがサンノジであった。刻々と時間だけが経過し時計を見ると12時30分あと残す時間は1時間30分、すると次第に左一方向へ流れる潮が速くなり竿2本ほど流れた時、ウキの頭を押さえるようなアタリまたオセンかと思いながら合わせるとかなりの重量感そのまま右のハエ根に突っ込まれあえなくラインブレーク。
仕掛けを作り替えウキ下は1ヒロ固定、左のシモリで食わせるように仕掛けと撒き餌を少し遠投し流して行くと、またウキの頭を押さえるようなアタリすかさず合わせを入れると沖に向いて走り出し直ぐにチヌと分かったがチヌにしては右へ左へと突っ込んで行きグレかなと思うほど良く引くので慎重にやり取りをして浮かせたのは1匹目よりは一回り小さなチヌこれで2匹目46cmゲット、残り40分もう1匹チヌをと思い釣り開始、同じポイントへ仕掛けを投入するが反応なし、すると先ほどの潮がたるんで磯際には30cm~40cmほどのグレが見え始めこうなるとチヌチャンピオンズカップの事など忘れてグレに夢中になってしまいました。結果グレ3匹・アイゴ1匹で大きなグレを釣ることができず非常に悔しい思いをして2時の納竿となりました。釣果はチヌ2・グレ8・アイゴ1で結果チヌ2匹の総重量で優勝と大物賞を頂くことができました。
この日はチヌの活性が悪く2枚以上の釣果が無く、私が2枚目のチヌをゲットできたのも、居食いするチヌのアタリを捕えてくれた、感度の良いディーフラッツゴーサンのおかげだと実感しています。
最後になりましたが、この度、東日本・関東大震災で被災された方々の1日も早い復旧とご健康をお祈り申し上げます。
【Field Report No.110403 reported by 長谷川 英人(MONITOR)】