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【Field Report No.100112 reported by齊野 義弘(MONITOR)】
雄々しい柱状節理の玄武岩に囲まれた長崎県平戸島沖に浮かぶ阿値賀島は二つの無人島そのものが国の天然記念物に指定されている。この島に魅せられて早16年、私は今シーズンも寒グロを追い求めて一人その島に通う。

阿値賀島の魅力はその抜群のロケーションと早く複雑に流れる潮、そして濃い魚影。加えて、狙って大型を釣り上げられるところにある。シーズンによってオナガとクチブトの両方を狙えるのであるが、私はここ数年ほど「阿値賀島で50cmアップのクチブト」に狙いを絞って釣行している。

過去の経験から言えば、1月中旬~2月いっぱいがその最大のチャンスで、実際45cm以上のクチブトはほぼこの時季に仕留めている。ただ、残念なことに有望ポイントのほとんどが西向きの為、北西の季節風が吹き荒ぶ冬場にはめったに渡礁出来ない。

2月7日(日)、久々にナギの休日に恵まれた。平戸島西浜港から「はまりょう丸」に乗り、午前4時に出港。上阿値賀島・裏の瀬ハナレに上がる。 午前6時過ぎ実釣開始。まずはIDR鵜澤アラ00号にクッションストッパーの下で直結したハリス:アグレ2,5号2ヒロにガン玉5+7号を均等に打ち、軽い仕掛けで沈めながら竿1本~1本半を重点的に攻める。


しかし、クロどころかサシエさえ取られない状況。そこで、ウキをD.SUS0号+ディンプルSPJ3に変えウキ止めを竿1本半にセット。沈めながら竿1本半~2本をゆっくり狙う。すると、竿2本近くまで沈んでいたD.SUSがゆっくり視界から消え、クチブトの35cmクラスがヒット。すぐさま同じポイントに仕掛けを打ち返すと、今度は同じタナから一気にラインが弾かれた!!すかさずオープンベールで合わせる!!すると、ズシリとした重量感がロッドに伝わる。間違いなく大型クチブトの引きだ!!何度も穂先が海面に突き刺さるほど瀬際に突っ込むが慌てることはない。50cmアップを想定して昼間でもハリスは2,5号から落としていない。無事に取り込んだのは47cmのクチブトだった。

その後下げ潮が止まり、上げ潮に変わると35cmクラスのオナガがポツポツと当たり出す。大型クチブトの気配は消えたが、何とか上げ止まり直前に46cmのクチブトを追加することに成功。最大の時合いである夕マズメに向け、集中力を切らさず黙々と仕掛けを打ち返す。それは、もはや釣りを超えた私と阿値賀島との戦いであるかのように・・・・

下げ潮が動き出して水温が下がったのか、活発だったオナガが影を潜めた。午後3時半過ぎ、またサシエが残り出したので仕掛けをさらに深く入れて当たりを待つ。竿2本半くらい入った仕掛けに追いコマセを打とうとした瞬間、ガツンと一気に竿ごと持っていかれそうになる大きな当たり!!ベールを起こして、合わせを入れ直してやり取り開始!!何度もリールが逆転し、さらにドラグも滑り出す。ついに狙いの50cmアップのクチブトがヒットした!!波に洗われる瀬の先端まで降りて必死の攻防。ようやく魚の頭がこちらを向き、これは取れる!?と思った瞬間、穂先が天を仰いだ・・・・・無念のハリハズレ。思わず「うぉ~っ」と絶叫する。腕と膝はまだ興奮で震えている。それでも気を取り直して先程のポイントを狙ってみるが時すでに遅し。再び同じ魚が食うことはなかった。

「今度こそは!!」との熱い思いを残し、午後4時半過ぎに納竿して大好きな阿値賀島を後にした。私と阿値賀島の戦いはこれからも続く。大好きなキザクラウキと共に・・・・・ *阿値賀島での自己記録は49,5cmです。

はまりょう丸  0950-27-1032 
●ロッド:DAIWA VIP ISO V-Ⅱ
●リール:DAIWAトーナメント ISO-Z 3000LBD(口太スプール使用)
●ライン:Kizakura 全層ナノフロートSP 1,75号
●ハリス:Kizakura 全層アグレ 2,5号 (4,0m)*ガン玉5+7号を均等打ち
●ウ キ:Kizakura  D.SUS 0号 + ディンプルSP J3 (オレンジ)*遊動幅約3m
●ハ リ:鬼掛 広層グレ「速掛」4~5号 (イブシ茶)
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