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釣行日記 初日(6月6日) reported by 佐藤 浩克
 新潟県の岩船という港から、高速汽船に乗り約 50 分。
粟島 ( アワシマ ) という離島に、釣友と共に4日間の予定で釣行をして参りました。
 
初日は汽船の到着時間の関係で、昼前からの渡礁となりました。
同行をした釣友と二人で渡った磯は、通称『ナベ島』という沖磯でした。
その磯を遠目から見ると、大きな鍋敷きの上に、鋤焼き用の鍋をひっくり返した様な形をしているのであります。
このナベ島という所は、鍋敷きの様に 10m 前後のハエ根が、磯全体に張り出していて、加えてその先には頭を出したシモリ根が、ボコボコと点在しており、とても難攻な沖磯のひとつなのであります。
また、沖側 30m 程の所には磯と平行して、馬の背の様な沈み根があり、その間に走っている溝は、約 15m 程の水深があります。
(以前に数回その馬の背の際で魚を掛け、溝を平行に誘導しようと試みたが、ハエ根の下に突っ込まれ、バラしてしまうという痛い経験を、何度と無くさせられているのです。…下手っぴぃ !?)
 
この磯へ渡礁をし、ワクワクな気持ちを押さえつつ、ササさぁ〜ッと準備を終わらせて、勝手に釣り座を沖向き南西の角と決め、けつまづきながら船着け周辺からの移動したのでありました。
パラっとコマセを撒いてみたところ、潮流は全く無いに等しく、北寄りのウネリによるサラシと、それに伴う払い出しがあるだけなのでした。
続けてバサバサとコマセを撒き、エサ取りが湧いてくるのを確認してみたのですが( 5 〜 25cm の河豚と雀鯛と木っ端グレ等)、北寄りの風の影響による水温降下の為なのか、別の何らかの理由(魑魅魍魎の殺気か !? )によるものなのか、予想に反して支障をきたす程の餌取りの数では無く、とても嬉しい事でありました。

 『潮流は無いがウネリと風波により、サラシやら何やらで海面に変化が有り、エサ取りも少ない分、マッタリとしている他の磯よりは完璧にマシだな!』というイメージを抱きながらも、油断大敵と自分自身へ言い聞かせ、今春初の真鯛釣りに挑んだ次第でございます。
 
伝え忘れておりましたが、仕掛けは只今絶賛発売中の 『黒魂』スイッチ 0 シブ に、ガン玉の 7 番と 8 番をハリスに二段打ちをし、それで試みる事にしてみました。(流行りウキに敏感…んっ?)
 
暫くの間アホ面をしながら、鼻水と共に釣り糸を垂らしていると、底近辺では不届き者の口太グレん隊とタナゴっちが、ソロリソロリと徘徊をし始めた模様で、私の大事な高級刺し餌に対し、あろう事か悪戯をし始めたのであります。
更に釣りを開始して数時間が過ぎた頃、潮が少しだけ左前方へと動き出したと思いきや、釣友がチャリコだかチャリンコだか三輪車だかを、先に釣り上げてしまったのです。
( おったぁ !!)
続けて “私に断りも無いまま” 数分後に、 50cm 超の食べごろで別嬪さんの真鯛を、釣り上げたのでした。
 貴奴が釣り上げたのを横目に、憎らしさ半分と焦る気持ちを押さえ込み、仕掛けをポンと放り込んでみると…
ベールがカチャンと戻り、ウキは足下の海面にボッチャーンと落ち、ハリスを磯際に引っ掛けてしまうという、焦りを隠せない醜態を披露してしまう始末!
 
そんな時に突如!
『貴奴のポイントに仕掛けを入れても良いよ!』と、何処ぞの誰かが囁いてくれた様な気がしたので、“折角の親切に対しては素直に受け入れよう!”
という謙虚 !? な気持ちで、形振り構わず貴奴が掛けたポイント付近に、仕掛けを投入してみたのです。
 
少々気負いながらもライン操作をし、少しずつポイントへと仕掛けを運んで行くと…
あぁ〜ら不思議っ !!
目の前が突如開けたと思った瞬間、神様が降臨していらっしゃり、 63cm の真鯛を授けて下さったのでありました。
兎にも角にも…。
昨年度は未曽有の絶不調により、春磯と秋磯とを合わせても、最長寸が 32cm でシーズンを終了しておりましたので、今回は倍近い真鯛を、初釣りでゲットする事ができ、嬉しさの度合いも一入でございました。
ここだけの話ですが…
そんな気持ちで満腹な時でしたので、釣り上げた魚をストリンガーに掛けている時の手が、小刻みに震えてしまっていたのでした。  その後は、互いにそれぞれ思うところも多少は有った筈なのですが、そこは大人の紳士という事で、立ち位置を入れ替えながら、まだ来ぬ大物に対して集中をし、夕日に照らされながら釣りを続けてみたものの、仲良くチャリコちゃんを一匹づつゲットし、その日の釣りは終了したのでありました。
あっ!
自称 ( 詐称 !?) 正直者で、謙虚な事で知られている私でございますが、言い忘れていた事が一つだけ…
実は夕マヅメの大変貴重な時間帯の事でした。
まるで絵に描いた様にラインが走り、ガっツーンと引ったくりながら喰って来て頂いた真鯛に対し、自分の力量の無さなどの事を考えもせず、強引に疾走を食い止めに入ってしまったのです。
その結果、どこぞに無理が掛かったのか。運が無かったのか。
否々、やはり腕と歪んだ性格が悪かった為、反転しようとする真鯛を阻止しようとした瞬間、口元から鉤が外れてしまい、大海原へと解放してあげてしまったのであります。(バチバチでは無く、バチが当たった様です)
 
まぁ、お陰様で絶賛発売中の黒魂を、死守する事はできましたがね。(何のこっちゃ!)
[本日の釣果]
真鯛: 2 枚 ( 内 1 匹はチャリコ )
他魚:数匹
 
[寸評]
昨年度の最長寸を、楽々クリアする事ができましたので、取り敢えずは結果オーライです !! 二日目に続く・・・乞うご期待!?
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